オンラインだからこその価値ある対話を生み出す6つの気づき ー オンライン焚火・宇宙トイノバ 開催レポート ー

こんにちは、チーム・カノバ野田直子です。ひさびさの投稿となってしました。みなさまお元気でお過ごしでしょうか。

さて、先日の5月22日(土)・23日(日)の21-23時で、カノバとしては初のオンラインイベントとなる「オンライン焚火トイノバ」「オンライン宇宙トイノバ」を試験的に開催しました。参加者は、焚火:10名、宇宙:8名(スタッフ込み)。

コロナ世相の中でオンラインイベントが急増している中、セミナー・講演会・勉強会といった類は、オンラインの実施方法は一定程度こなれてきたのかなとも感じます。

一方で、参加者が十分くつろぎ、深く温かみのある対話を生み出すことに重点をおいた対話イベントでは、オンラインの良い方法はまだまだ手探りのところも多いのではないでしょうか。更に言うと、リアルとの比較ではなく、オンラインだからこその価値が出せる対話の場というのも、まだまだ試行錯誤のように感じます。

先日のオンライントイノバはまだまだブラッシュアップの余地はあるものの、良い気づきもあったので、開催レポートを兼ねつつ、気づきを共有してみたいと思います。


1.共通体験にこだわると良さそう(映像・音声)

今回のイベントではツールはZOOMを使用し、22日は焚火の映像、23日は国際宇宙ステーション(ISS)から眺めている地球の映像をYouTubeから拝借し、画面共有しながら対話を進めました。

加えて音声は、焚火のパチパチという音、宇宙ステーションのグォーングォーンという船内音を共有(船内音はわざわざ別映像から流すというスタッフのこだわりぶり)。

パチパチという音が気持ち良い焚火映像。木もくべてくれます。
国際宇宙ステーションからの刻々と変わる地球の映像

同じものをぼんやりと眺めるという参加者同士での共通の体験をするというのは、不思議な一体感があり心が安らぐなぁという実感がありました。しかも宇宙映像は、オンラインだからこそ体験できるもの。地球が刻一刻と変化していく様子には、参加者全員で吸い込まれるように見入ってしまいました。

ちなみに音声は、メロディーがはっきりしている音楽にすると、ZOOM環境では音切れが気になって対話に集中できないことが多いので、敢えて、雑踏的な音を選んでみました。パチパチという焚火の音も、グォーンという船内の音も不思議と心地よく、参加者の方からも「寝てしまいそうですー」という反応も結構あったほど。

スタッフの事前の打ち合わせでは、夜の水族館の魚の泳ぐ映像や、海辺の波打ち際の音などのアイデアも出ました。映像と音声を少しこだわるだけで、場の心地よさを格段に上げることができそうなので、色々試してみる価値があると感じました。

2.部屋を暗くしてリラックスし易くするのも大事

場の心地よさという点では、オンライン環境のみならず、参加者の方の部屋の環境を工夫してみるのも良さそうです。今回は、事前のご案内で「部屋を暗くできるように」と参加者の方にお願いの上、導入のチェックイン(参加者同士の気持ちの共有)の後、ライトを落としてもらい対話を進める進行としてみました。

ぬぼーっと薄暗く顔が映る方もいたり、全然顔が映らない方もいたり、違いがあるのもご愛敬。

 

今回は開催時間帯も21時~と遅く、焚火や宇宙の世界がより近づいた感覚があると共に、顔が見えていない安心感からかリラックスしやすくなったように感じました。近くにお気に入りの飲み物やクッション等を用意し、寝転びながら参加すると更にリラックス度は上がりそうです。

オンラインではリアルより体が疲れやすい感覚があるので、敢えてくつろげる環境を準備するというのは、細かなことですが結構大事なポイントと感じています。

3.演出にこだわると、場の世界観で対話が変わる(バーチャル背景・物語)

今回の宇宙トイノバは、新しくカノバに加入したスタッフのひかるさんの発案でした。「会えないなら、いっそのこと宇宙まで飛び出してしまってはどうか」という発想で、会の設定はこんな感じに。

『あなたは宇宙船の乗組員。それぞれの 画面を宇宙ステーションの窓に見立てれば、実際に宇宙から地球を眺めているような気分になれます。高度約400 kmの宇宙から、私たちの住む世界を見つめ直してみる。
「宇宙船カノバ号」で、一緒に語り合いましょう。』

この世界観に合わせて、導入ナレーションも「ようこそ、宇宙船カノバ号へ!」からはじまり、スタッフのバーチャル背景は宇宙船!(しかも、背景がゆっくり動くよう事前に動画編集するというこだわり^^)

色んな宇宙船背景を検討し、一番左のものを使用!スタッフのバーチャル背景にしました。

宇宙船の窓から地球を眺める感覚に吸い込まれ、対話のテーマとなる問い候補出しも、いつもと全く異なるスケールで展開。参加者の方からの候補を出し、最終的には「宇宙が喜ぶ生き方とは?」という問いがテーマに決定。

対話も宇宙スケールで展開しました。キーワードをいくつか拾ってみると・・・。

・宇宙って何だろう?感動の宝庫、根源的な感動、生きてる世界への感動。
・美しさ・感動を大事にする生き方は宇宙的なのかも。
・なぜ人間は美しいものに惹かれるのか。宇宙から生まれたから?
・宇宙・地球の一部としての感覚を感じるには?
・自分が静かになっているときに宇宙を感じる?
・私たちは聞こえるはずの音が聞こえていないのかも。
・感覚を研ぎ澄ますこと。忘れていたものを思い出すこと。
・自分にすべて答えがある。平和、愛は中にある。
・昔の人は宇宙を感じていなかったのだろうか?神を感じること。

予想しない広がりで対話が進み、終わった後は、場面設定でこんなにも対話が変わるものかと驚愕にしばし浸りました。オンラインだからこそ創り出せる場もあるんだなぁ…と、こればかりは正に新しい発見でした。

 


●ここまでは、ある程度手応えを得たものなのですが、4.以降は手探りのことも記載してみます。●


4.突然始まって突然終わる感をカバーする方策はないものか(BGM, spatial chatツール等)

オンラインの残念なところの一つが、突然始まって、突然終わる感覚。リアルでの場に徐々に慣れていく部分や、余韻を感じながら去るという部分が、オンラインだとブツ切れになってしまうのが寂しく感じていました。

今回、我々はこの感覚を多少でも和らげたいと思い、以下の対応をしてみました。

・ZOOMに入ってきた方には一人一人にスタッフが声を掛け、雑談をしばしする
・場が温まるまでは、雑踏音に加えてBGMを流す
・クロージングの際は、雑踏音に加えて別のBGMを流す(今回はピアノジャズでサヨナラの雰囲気を演出)

結果、オープニングとクロージングは多少滑らかになったかなという手応えはありました。

ただ、終わった後に、気になった話を参加者同士で余韻を楽しみながら続ける、というような感覚はやはり難しく、手探りな部分も残りました。

いま、「spatial.chat」という、相手に近づく・離れるという距離感を大事にしたツールも出てきています。このツールだと、会場に残って気になった方に寄って話す(寄らないと音声が聴こえないということが出来るので、対話イベントには向くのかもしれないと感じているところです。カノバでもspatial chatは試行中なので、またイベントで使う日が来ればご案内しますね。

空間的に参加者や共有物との距離を自由に変えられるspatial.chatツール

5.参加者が発言しにくい感じは、より積極的にフォローが良いか

オンラインのファシリテーションで難しいことの一つが、「参加者の顔色・反応がよく分からない」という風に感じていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。

我々も「間がつかみにくいなぁ」と感じましたし、参加者の方からも「発言していいのかどうか分かりにくかった」と感想をいただきました。トイノバでは「話したくない時は話さなくてもOK」というルールにしているのですが、微妙に長い間が続き、今回ばかりは、指名して話してもらう場面も多くありました。

オンラインでのファシリテーションは、リアルに比べるとより積極的に行うくらいの方がちょうどよいのかもしれませんが、しっくりくる間合いの取り方・反応の掴み方は、引き続き試行錯誤だなと感じています。

6.場の雰囲気を保ちつつ対話を見える化をするには

リアルでの対話内容は、我々は、ホワイトボードを使ってマインドマップ的に記載していくことが多いのですが、今回は1.のとおり、焚火・宇宙映像を共有したため、その雰囲気を優先し、白板の共有は諦めました。

候補の問いについては、ZOOMの焚火・宇宙の映像上に記入するという方法をとりましたが、タイムラグが発生しすぎて使いものにならず・・・。結局ZOOM上のチャットを使ってスタッフが可視化を行いました。

ということで、せっかく共有している映像の雰囲気を保ちつつ、対話を可視化する良い方法はまだ見つかっていません。

上のspatial.chatでは、一つの空間上に、映像を配置しつつ、白板ツールを配置するということもできるので、場の雰囲気の維持と可視化の両立が可能かもしれません。これも今後試してみようと考えています。

空間に白板ツールも配置できるので場の雰囲気も保ちやすそうなspatial.chat

 


オンラインだからこその場が創り出せるかどうかは、手探りなところはありつつ、いろんな可能性を試す価値はあるなと今回強く感じた次第です。特に宇宙トイノバは本当に異次元でした(笑。

今回の気づきが皆さまにも何かお役に立つことがあれば嬉しいです。ではではまた~!

(チーム・カノバ:野田直子)

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