開催レポート:ふくやま♡まちづくり大学2020「ファシリテーション講座 ホンネが引き出される”場”の作り方とは?」

こんにちは、チーム・カノバの岡崎裕史です。

今年も、この季節がやってきました。

2016年から福山市から依頼をいただいているふくやま♡まちづくり大学・超入門ファシリテーション講座を、2月2日(日)にチーム・カノバ全員で行いました。

 

場づくりを体験しながら学ぶ

今回は、定員30名の募集で、満席の30名の方にご参加いただきました(参加者の9割は女性)

参照ページ:ふくやま♡まちづくり大学 ファシリテーション講座 「ファシリテーション超入門~ホンネが引き出される『場』の作り方とは?~」

 

開始時間前におこなった「どこでファシリテーションを使おうと思っていますか?」の質問では、『職場で活用したい』という方が多めでした。

 

 

カノバが行う場づくりでは、いつも「あたたかな場」というものを重視しています。今日のような講座での場も、もちろん例外ではありません。

 

この日のために、実は前日から会場入りをして、事前に約4時間ほどかけて会場をセッティングしました。

机のレイアウトを考えたり、テーブルクロスを敷いたり、コーヒーコーナーや参考図書コーナーなども準備して、いざ当日を迎えました。

 

ファシリテーション&場づくり関連の参考書籍

 

このおもてなし的な心が伝わったのか、参加者からは「会場に入ってきたとき『今日は、なんだか良さそう』と思って」という声も頂きました。

開催者側からすると、とてもうれしいお言葉です。

 

 

 

講座がはじまる前に、まずはシール投票にて意識調査を行いました。

ふむふむ、今回のテーマである「モモ」を読んだことある人は半分くらい。

 

モモの重要箇所を朗読

 

毎回、オリジナルコンテンツを作って臨むファシリテーション講座ですが、今回もこの日のためだけに考えぬいた内容で講座で構成しています。

午前中は「”モモ”に学ぶ傾聴」という内容で講座を行いました。

 

言葉と絵(グラレコ)を合わせて理解を深める

 

「モモ」とは、あの有名な児童向け文学です。

あの作品から「”傾聴”を学ぼう」という、ちょっと実験的な趣向の内容を用意しました。

 

「モモ」を読んだことがない方でも学べるように、あらすじや重要な部分を読み上げてから問いを囲み、トイノバ形式での対話を体験してもらいます。

その後、2人組みになってモモが自然におこなっている傾聴を疑似体験してもらうワークに入りました。

 

 

参加者からは

  • 「2人組ワークをやってみてはじめて、気がつくことがありました」
  • 「モモがやっていることってすごい。ちゃんと読んでみようと思います」

などの声を頂きました。

 

そもそも、ファシリテーションって何?

お昼休憩を挟んで、午後からはファシリテーション講座(座学)です。

ここでは、カノバが普段の場づくりに置いて大事にしている基本的な考え方を中心に、ファシリテーションの基礎部分について解説しました。

 

 

一例として「ファシリテーターとはどんな存在か?」という問いを出しました。

その一つの喩えとして、『舞台をつくり、みんなが踊るのを舞台袖で見守っている人 がファシリテーターである』と、いうお話をしました。

 

 

 

ファシリテーションの次は、「問いかける技術」についての講座です。

すぐに活用できように寸劇なども交えて楽しくわかりやすく、実践的なものを意識してやってみました。

 

 

その甲斐もあってか、

  • 「質問の仕方について、とても勉強になった」
  • 「問いの構成方法が分かってスッキリした」

と、いった声をいただきました。

 

記憶にインパクトを与える見える化術=グラレコ

午後の講座の後半は、チーム・カノバの新メンバーとして加入したひかるさんによるグラレコ講座をお届けしました。

グラレコとは、グラフィックレコーディングの略です。

 

 

グラレコは対話を見える化する効果があります。

これによって、議論の空中戦を防いだり、対話をよりよいものにすることができます。

 

 

まずはじめに、大事な線の書き方から。

わりと皆さんすんなりと書かれていました。

 

 

次に、ホワイトボードで書いた解説図をもとに解説していきます。

このホワイトボードの図自体が、グラレコの見本でもあります。

 

 

 

最後は、今日のファシリテーション講座一日を振り返り、印象に残ったことをグラレコで表現してもらいました。

習ったことをすぐに使うというのは習得のコツだと思います。みなさん素晴らしく飲み込みが早い印象でした。

今回は、全講座6時間という長丁場でしたが、多くの方にファシリテーションについての概要や傾聴・問い方・グラレコの楽しさを実感していただけたようです。

 

KPTも含めて場づくり集大成となった講座

講座後は、おまけでいつもカノバがやっている「ふりかえり」を体験してもらうために、KPTというフレームワークを使って、本日の講座のふりかえりを行いました。

 

KPTとは、元来システム開発の業界で使われていたもので、その活動の内容を

Keep(成果が出ているので継続すること)
Problem(問題があって改善が必要なこと)
Try(新しく取り組むべきこと)

の順に検討していき、今後のアクションを決めていくやり方です。

 

KPTのふりかえりまで入れると、朝10時から夕方18時までの8時間の講座となりました。

 

この福山まちづくり大学でのファシリテーション講座は、カノバが日頃やりながら気づいたこと、有効だと思うことをお伝えする年に一度の成果発表の場でもあります。

「果たして、それがそのまま受け入れられるのか?」という部分が少し不安でしたが、それがこうして喜んでいただけると『ああよかったな、これでいいんだな』と、ちょっと納得感を得ることもできました。

 

 

また、こうして場づくりについて、お伝えしたことが市民の方々に伝わり、そこからまたよい場が生まれていけば、この地にどんどん良い場が増えていくだろうと思われます。

そんな良い場をいずれは自分が見ることができるかも…と、想像していると、ちょっとエキサイティングな気持ちになれます。

 

次回講座の開催はまだ未定ですが、それまでにまた色々と実験しながら、新しい場づくりの知識やアイデアを仕入れていきたいと思います。

 

 

〜 終了後、参加者の方からいただいた感想はこちら 〜

 

*サービスのコーヒーがおいしかった

*内容がどれも具体的だった(特に問いについて)

*とても大ボリュームの講座で、これで無料なんてすごい

*「ファシリテーション=舞台袖で見守っている感覚」に納得

*「仕込みが7割」事前準備の大切さを改めて知った

*はじめのモモの講座がとても良かった

*(参画センターの)駐車場が無料だから来やすい

*チームでの分担・切り替わりがよかった

*明日からの仕事に活かせそう

 

 

 

(チーム・カノバ 岡崎裕史)

>《トイノバ》をあなたのチームに活用してみませんか?

《トイノバ》をあなたのチームに活用してみませんか?

チーム・カノバでは、外に出向いておこなう出張式のトイノバも行っています。
出張トイノバは、企業や研修会・チームビルディングにも応用できるファシリテーションのサポートです。
場づくりファシリテーターを入れて、よりよいチームづくりに取り組んでみませんか?