開催レポート:府中市中学校の場づくり支援「よりよい府中の未来を実現するためのアイデアワークショップ」

こんにちは、チーム・カノバの岡崎裕史です。

去年の12月の話ですが、ある日、福山市の隣の府中市から、チーム・カノバ宛てにとある依頼を頂きました。

 

中学生にファシリテーションの技術を

依頼内容を要約すると、こんな感じでした。

 

よりよい府中市の未来を実現するための、アイデアを出す場をつくってもらえませんか?

そのアイデアを出しをしながら、ファシリテーションの技術を生徒たちに伝えつつ…

そして、学んだファシリテーションは1ヶ月後に生徒がファシリテーターとなって使う場がもう決まっているため、その場で活用できるようにしたい と、思っています(持ち時間90分で)

 

 

*アイデア出し
*ファシリテーションの講座
*実践に使えるもの
*制限時間90分

 

…正直なところ、内心、『それはちょっと無理がある。しかも90分しかないって…』と思いました。

ファシリテーションの基礎&実践講座は、過去に何度か講座をやったことがありますが、3日間に分けて開催したり、1日の時でも合計6時間くらいかけたり。

それでも時間が足りないなぁと感じているくらいですから、この90分というのがどれほど無茶な時間かが伝わるでしょうか…。

 

…なのですが、これまで大人や大学生を対象にした場はやってきましたが、中学生を対象に場づくりやファシリテーションは、教えてきたことがありません。

 

  • 中学生にファシリテーションの手法は響くのだろうか?
  • 興味を持ってもらえるのだろうか?
  • そもそも言うことをきいてもらえるのか?
  • これはいままでにない未知なる経験ができそう

 

こんな点に魅力を感じて、結局、引き受けることにしました。

 

大人に教えるより教えやすい

そしてのぞんだ当日。

助っ人として、福山市役所のファシリテーション経験者と、グラフィックレコーディング技術者のひかるさんの二人も連れて会場へ。

 

 

総勢20名の選ばれし中学生を前に、ファシリテーションの基本の説明から入ります。

話しはじめてみると、「あれ、思ったよりしっかりきいてくれるなぁ」という印象。

そこから、アイデア出しのワークを開始していきました。

 

 

 

中学生に理解されるだろうか?

時間通りにすすむだろうか?

ちゃんとアイデアが出るだろうか?

 

…という事前に抱えていた心配も杞憂に終わるほど、中学生の理解力・適応力に終始おどろかされながら、すいすいと講座が進行していきました。

 

 

あれ…?
これって、大人に教えるより教えやすいんじゃない?

 

現実的なアイデアがたくさん

チームごとのアイデア出しも(大人の助言なしで)中学生の力だけで沢山のアイデアが出てきました。

最終的なアイデアまでしぼり出し、全体で数十個の有用なアイデアが創出されました。

 

 

結果として、

  • 公民館でジムを開催
  • 府中市の写真集をつくる
  • 府中のイベントを拡散するWEBサイトをつくる

 

といった、個性的なアイデアが発表されました。

この中で、実際に実現するものもいくつか出て来るかもしれません。

 

最終的に生まれたアイデアは、コストをかけずとも出来そうなわりと現実的なアイデアだということ。

例えば、「公民館でジム」であれば、公民館というすでにあるものを有効活用できます。これなら、場所のコストも、ほとんどかかりません。

 

 

また、ジムといっても本格的なマシーンは置けなくても、体操の指導や筋トレの指導などはすぐにできそうです。

市内各所に声をかけていけば、ボランティアで指導してくれる人もいるかもしれません。

 

…こういうアイデア出しをすると、絵に描いた餅のようなものも出やすくなりますが、今回はそんなこともなく、府中の中学生の現実感覚の高さを感じました。

 

ファシリテーションを学ぶのは、中学生でもいけそうだ

今回のワークを受けた中学生たちは、ファシリテーションについても興味を持ってもらえたようです。

講座後のアンケートでも、「こうした手法を学校でも使ってみたい」といった感想をくれた子が何人もいました。

 

 

中学生の時期からファシリテーションの考え方を知り、身につけていけば、学生生活だけではなくて社会人になってからも大いに役立つことでしょう。

そう考えていくと、日本の未来も明るく感じられてきます。

 

 

むしろ、若いうちから早く身につけられたら、それだけ実践する機会も多いわけです。

ファシリテーションを学ぶ時期・機会は、早いに越したことはありません。

 

さらに、若いときほど頭が柔軟なので、こうした考え方を身につけるのにも抵抗感なくスムーズに身につけられることでしょう。

そんな若い人たちが増えてくれば、きっと対話の場も増え、面白い世の中になるんじゃないか?ということを感じた場となりました。

 

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