こんにちは、チーム・カノバの岡崎裕史です。
先日、毎年恒例になっている福山市主催の「まちづくり大学」にてファシリテーション講座を行いました。
今年の参加者数は約20名程度。
この参加者の中には2回目、3回目と重ねて参加してくださる方々も3割くらいはいらっしゃり、ありがたい限り。感謝感謝です。
入門講座なのにリピーター続出!?の講座とは?
昨年同様、午前10時から午後17時まで、お昼を挟んで7時間という長時間の講座となりました。
7時間というと長いと思うことでしょう。
しかし、ファシリテーションが扱う領域はちょっとした「傾聴」から「チームビルディング」「コーチング」、
果ては「紛争解決」までと、とんでもなく広いため、7時間では正直全然時間が足りません。
そういえば、過去に6回に分けてファシリテーション勉強会を開催したこともありました。
その中で、どの部分に特に注力して伝えていくべきか。
これが毎年の悩みどころだったりします。
キッカケとしての講座とは?
哲学者のソクラテスは、「私には何かを教えることはできない。できるのは、考えさせることだけだ。」と、言いました。
ファシリテーションも、実はそれを講座という座学だけで教えるということはできないわけです。
できるとすれば、それはきっかけとかヒントになることしかありません・・。
自転車の構造や仕組み、乗り方は教えられるけども、実際自転車に乗れるかどうかは本人次第というのと似ているかも。
いろいろと考えた結果、今年の核となる教えは、
【カノバがこれまで培った場づくりのエッセンスを伝えるには?】
ということと、下記の3つの方針で内容を考えることにしました。
場のデザイン・問いのデザインのワーク
午前中の時間は、レイアウトやグループサイズについて知ってもらうために、机と椅子を動かして体感的に感じてもらうところからスタート。
実際に机と椅子を動かし、座る。感じる。
また次にちがうレイアウトに動かし座り感じる・・・。地味。ひたすら地味であります。
まずは、教科書的な知識をお伝えする前に、こうして感じてもらうということをやってみます。
いくら教科書ではこうということがあったとしても、結局は現場によってそれがそのとおりかどうかは異なるわけですから。
その場・その場にあったレイアウトというのは、実際に並べて座ってみないとわかりません。
私も結局は現場でレイアウトして座ってみて、なんかちがうなーと思ったら、修正を繰り返していきます。
知識は選択肢を考える役に立ちますが、結局最後は感覚です。
このオンライン会議、VR技術など急速に広がるデジタル時代に、アナログといえばアナログな作業。
実際の場づくりとは、そんな地味でアナログなことの積み重ねでできています。
そうしていきながら、まずは「場のデザイン」として
- レイアウトのデザイン
- 関係性のデザイン
を学んでいきました。
次に「問いのデザイン」として
- チェックインのデザイン
- 議題のデザイン
などを、四人一組のワークショップ形式で実施。
さらに、最後はこれら全てをつかって自分たちでプログラムをつくり、疑似会議をやってみるワークを行いました。
個人的には、この最後のプログラムづくりとそれを体験するということが、今年の目玉でした。
これまでのファシリテーション講座では、部分的な理念や技術はお伝えできても「どうやってプログラムをつくって実際の場をつくっていくのか?」というところまで、なかなか伝えにくい部分があったのですが、
それを、2021年度講座ではワークに落とし込んで実施することができました。
これはファシリテーションなんですか?
そんな地味なことばかりやっていたせいか、
「これはファシリテーションなんですか?」というギモンの声もあがります。
もちろん、これもファシリテーションの一つです。
むしろこうしたレイアウトとか、午後にやった問い(議題)のデザインがちゃんとできれば、表面的な進行はそんなに頑張らなくてもよいわけです。
事前準備や後片付け、ふりかえりまでがファシリテーションです。
この講座も、当日は7時間の内容ですが、準備に関してその何倍もの時間を使っています。
ファシリテーション講座では、「ファシリテーション的なことを実際にやりながら、ファシリテーションについて講義する」という、欲張りなことをやるので、準備も大変だったりします。
(ときどき「年に2回くらいファシリテーション講座をやってほしい」と言われることもありますが、こうした準備を考えると、気軽に「やりますよ」とも言えません)
スタッフによる開催後記
今年の講座は、終わった後ヘトヘトになりました。
HPゼロ状態とはこんな感覚なのかもと思ったくらい。
昨年はそんなことなかったのになぁ。体力的な問題かなぁ。
これは今から来年に備えて筋トレなどの体力づくりに励みたいと痛感したのであります。 (岡崎裕史)
個人的には、今回のハイライトは、最後に総仕上げとして行った「会議の進行を考えてみる」ワークでした。
これは、各チームが「城泊実行委員」として、泊まれるお福山城のコンセプト会議の進行を考え・体験するというもの。
各チームでまったく異なった進行を考え、結果も本当に様々でこちらもびっくり。進行次第で、ここまで内容が変わるのか、と唸りました。
面白いアイデアもたくさん出ていて、本当に福山市に提案したくなったくらい。
参加者の皆さまにも、議論は設計次第で如何様にも変わるということを実感を持って体験してもらえたなら何よりです。 (野田直子)
実際に椅子や机を動かしてみると、頭で思っていたのとはまったく別の感覚が生まれること。
紙とペンだけのワークだけではなく、そんなフィールドワーク的な要素を入れてみることの面白さ。
何度も体を動かす共同作業を通じて、参加者同士の関係性も深まっていたので、新たな試みを入れてみるのは開催側としても新鮮に感じました。
来年も、何か新しい試みを取り入れてみたいと思います。 (長嶺 充)
〜 終了後、参加者の方からいただいた感想はこちら 〜
*7時間とは思えないあっという間の時間だった
*終始、楽しみながら学びを深めることができた
*コロナ渦で人が沢山参加するイベントに来るかどうか悩んだけど、来て良かった
*普段出会うことのないたくさんの人に考えに触れることができて、なんだか元気をもらえた
*「準備が7割」は、普段の仕事にも通じることだと実感した
(チーム・カノバ 岡崎裕史)