こんにちは、チーム・カノバの岡崎です。
1月13日、学生団体TO(代表・片岡れみなさん)とのコラボで「SDGs☓トイノバ」という切り口で対話の場を開催しました。
トイノバ×コラボの可能性
片岡さんは、”学生☓社会人トイノバ” に参加してくれた福山大学の大学生です。
以前、トイノバに参加してもらった後で、「トイノバにはもっと可能性があるのではないか?」という意見をもらい、そこから話をしていくうちに、まずは第一弾を開催してみましょう という話になりました。
第一弾のテーマは、SDGs(エスディージィーズ)を選ぶことに。
その理由は、
「SDGsそのものが、まだまだ世間の認知度が低い。そして環境とか大きな話なので、どうしても自分ごとになりにくい気がする。
だから、SDGsをもっと自分ゴトとして身近なものとして捉えてもらうために 対話を深める “トイノバ” を活用できるのではないでしょうか?」
という理由から。なので、トイノバとSDGを掛け合わせて開催することにしました。
SDGs (持続可能な開発目標) × トイノバ
SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された貧困や不平等・格差や気候変動などのない ”持続可能な世界の実現を目指して” 世界の各国々が取り組むべきとされるユニバーサルな目標です。
国連に加盟する193ケ国が、2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた17つの目標で形成されています。
上記の目標の例として、例えば「貧困をなくそう」や「すべての人に健康と福祉を」など、個人のレベルでは実現しにくい、大きな話も含まれています。
この大きな話を「自分ごととして、生活のなかでの小さなステップとする意識をつくってもらう」というのが、今回のねらいの一つです。
今回の参加人数は8名。まずは2テーブルに分かれて、そえぞれ興味あるSDGsのゴールを1つ選んでいきます。
2つのテーブルから選ばれたゴールはこちらです
このゴールを掲げながら、トイノバの形式を使って、このゴールに対する「問い」を出してから対話がスタートしました。
例えば「働きがいも、経済成長も」のテーブルでは、
- 「そもそも働きがいって何?」
- 「働きがいと収入、どっちが大事?」
といった問いが出てきました。
問いを囲んでそれぞれが話していくうちに、SDGsのゴールについて自然と理解が深まっていきます。
ひと段落した後は、選ばれたテーマと選ばれなかった残り16のゴールとの関連についても対話をしていきます。
…面白いもので、対話を広げていくと、一見つながってなさそうに見えたゴール同士の関連性が徐々に明らかになってきました。
例えば、
で言えば、
〜 経済成長ができる → 税収が増える → 公共サービスの充実 → 住み続けられるまちづくり 〜
に、つながるかも… だったり、または、
〜 働きがいを感じる人が増える → 生き生きと働く人の多い魅力的な街となる → そんな街なら住みたいという人が増える → 人口が減りにくい → 住み続けられるまちづくり 〜
に、つながるルートもある 等々。
こんな風に考えていくと、ゴール同士の関係もいろいろと見えてくるうちに「すべてはつながっている」という認識も芽生えてきます。
そんな対話を進めながら、最終的には「では、自分はどうするのか?」「何をすればSDGsに貢献できるのか?」という問いに向き合っていきました。
日々の生活の中でできそうなことについても、各々の考えが膨らんでいきます。
自分個人としては、こうした対話の場をつくるということが、人々の連携を生むきっかけとなって、ひょっとするとSDGsの「パートナーシップで目標を達成しよう」につながっていくのでは?などと感じました。
自分が意識せずにやっていることが、実はSDGsのような大きな話にもつながるかも?と感じられるのは、純粋にうれしいものです。
対話の内容をアートとして表出する
今回の対話の最後には、対話を通じて自分で感じた実感や芽生えた意識を絵として表してもらいました。
今日の一連の対話をそれぞれ振り返り、自分の思いを確かめながら対話を一つの作品という形にしていきます。
各人1枚の紙にパステルをつかって絵を描き、それぞれの色彩感覚を自由に表現してもらいました。
書きあがったら、みんなの作品を並べて、プチ芸術鑑賞会。
それぞれどのような思いでこの作品を描いたのか、シェアし合うことで参加者の思いを共有します。
今回は、はからずも学生&社会人の融合の対話の場になりました。
SDGsという共通言語を使うことで、世代を超えた対話ができたように思います。
参加者の感想としては、
「いまの学生の考えていることが、知ることができた」
「自分だけでは考えられないことが、今日は考えることができた」
「こうして作品というカタチにすることで今日考えたことを今後も思い返すことができそう」
「個人の思いがこうして ”見える化” “おみやげ化” されることで、トイノバがアートになることがわかりました。このさらなる可能性について、みなさんと考えていきたいです」
などの声をもらいました。
今回は、色々と実験的な場となりましたが、思った以上にしっくりときました。
いつの日か、自分が描いた絵を時間が経って見返したときに、どんな感覚を覚えるのか楽しみでいます。
(チーム・カノバ 岡崎裕史)